マルチリンガル勉強法~入門編~だれでもなれる!

憧れのマルチリンガルは、誰でもなれるのをご存じですか?



誰でもなれるって、本当?
マルチリンガルを研究し続けて40年の言語交流研究所ヒッポファミリークラブが、誰でもマルチリンガルになれる、その大切な要素が4つあると発表しています。
4つの大切な要素
①ことばが聞こえる環境を創る
②赤ちゃんが母語を習得するプロセスで
③人と交流、関係性を作る
④続けることが大切
①ことばが聞こえる環境を創る


ことばが聞こえてくる環境作りをします。留学は行ければ、その国の言語が聞こえてくる環境ができますが、日本でも、CDを聞き流すことで、その環境を代用することができます。
聞く環境を整える
① 多言語が聞こえるストーリーCDをかけ流す ② 部屋のあちこちにスピーカーを置く ③ BGMのように聞く ④ 同じお話を繰り返し聞くことが大切
まずは、ストーリーCDを聞き流します。同じお話を色んな言語に翻訳されていると、日本語訳がその都度入っていなくても、その言語で意味を理解できるようになります。例えば、絵本「はらぺこあおむし」は色んな言語で翻訳されていますね。それを色んな言語で聞くという感じでしょうか?「ちょうちょ」「さなぎ」などと日本語に訳さなくても、聞いていれば、自ら人間の脳は、絵を見ながら、当たりをつけて、それだと理解します。
音楽でも、もちろん良いのですが、音楽は詩になっているので、できれば、会話になっているものがそのまま会話に使えて良いと思います。
それらのお話を各言語を揃えるのは大変です。ヒッポファミリークラブでは、21か国語の言語を用意。お話も色んなお話があります。
日本でも日本語が聞こえる環境を見直してみると、日本語の音で囲まれています。TV、家族、お友達と話す時、車の中でかかるラジオも日本語です。
これを多言語が聞こえる環境に変えます。
家の外では、駅のアナウンスが多言語ですが、外はなかなか多言語の環境ではないので、せめて家庭の環境を多言語環境に。キッチンに3台、子ども部屋に最低1台以上、廊下に1台、洗面所に3台など、ごく小さな音でかけ流すのがコツです。
国際空港のロビーにいるような環境
だと思っていただけたらいいかと思います。わいわいしていますが、話したい人との会話はちゃんと聞こえますよ。大きな音でつい聞きたくなりますが、継続が大切なので、続けるために、小さな音でかけ流すのがおススメ。
子どもは小さな音でもよく聞こえています。部屋のあちこちに置いて置くのは、部屋を移動したら、その移動先でも音を聞こえるようにしておきます。部屋で聞こえてくる言語が違うといいですね。部屋の中で、まるで外国人のお友達に出会ったような環境となります。私もトイレに入る度に、違う国の言葉が聞こえ、次、トイレに行く時がまるで海外の扉を開けるような感じがして、楽しみの1つになっています。
英語のシャワーを浴びる…と言っていましたが、浴びると皮膚の上を流れ落ちてしまいます。それより、
Immersion! 音の環境に浸る
体の中に多言語が染み込むようなイメージです。
初めて聞く言語は、かけ流したからといって聞き取れるようにはなりません。
言語は音楽と思って、聞き流しているうちに、1か月経過した辺りから、人間の脳は馴染み、これが何語か自ら理解できるようになってきます。
各言語には、独特のメロディを持っています。その国らしさを感じ取りましょう。
真剣に聞くと、初めて聞く言語は疲れます。BGMの音楽のような感覚で、かけることだけを目標にしましょう。
赤ちゃんは、絵本が大好きですよね。それこそ、100回くらい読んで!とせがまれたママも多いのでは?ママの方が、絵本を見なくても文章を覚えてしまうくらい、子どもは聞きたがります。
人間は、ことばを体に貯めるには、それくらいのプロセスがかかるということです。
同じお話を何度でも聞く。
でも、読み聞かせは時間と心の余裕がないと大変です。ここは、スピーカーにお任せしてしまいましょう。
教えなくても、子ども達は、ちゃんと理解するようになり、大人がびっくりするほどです。
②赤ちゃんが母語を習得するプロセス


赤ちゃんは、いつの間にか言葉を話せるようになりますね。考えてみれば、とても不思議なこと。ヒッポファミリークラブは赤ちゃんが言葉を話すプロセスを40年間観察し続け、研究。たくさんの赤ちゃんが成長していく様子から、色んなことがわかってきました。
赤ちゃんは言葉の習得に、勉強する赤ちゃんはいません。
家族が話しかけてくれる言葉を聞いて、自然とわかるようになっていきます。
それを、『自然習得』と言います。
「自然に、ことばを習得するプロセス」には、色んなことがわかってきました。
ということは、文字を読み書きしなくても、ことばを話せるようになるということです。
音の環境を創り、意味がわかるようになっていくプロセスの中に、たくさんの不思議が詰まっています。ヒッポファミリークラブのBEBEフィールド(赤ちゃん研究会)では、赤ちゃんの様子を観察し、検証していきます。
※『自然習得』について、詳しく解説→『自然習得とは』
③人と交流、関係性を作る


そして、忘れてはならないのは、お友達を作るということです。いくら家庭の中を多言語の環境にしても、人と交流しないと、ことばは体にたまりません。
仲良くなったお友達のことばを話したい!と思うことで、家庭環境で作った多言語が、
ただの雑音から、お友達と一緒に遊び、おしゃべりするための言葉に変わるのです。
海外赴任された人が、英語も話せないからと、日本人としか接しなくて、買い物の時だけ、現地語を使うくらい。人と交流できる時間も買い物くらいだし、買い物は話さなくても何とかなるから、だから海外で暮らしていても、英語も現地の言葉も話せないのよ…という方は沢山いらっしゃいます。だからこそ、
人に会う、人と交流する、お友達を作る、仲良くなる、関係性を作ることが重要です。
でも、話せないのに、お友達なんて、作ることはできないですよね。そこをヒッポファミリークラブはお手伝いしています。普段から、人と仲よくなる為の方法を、遊びながら楽しく、関係性を作っていきます。
だから、先生はいません。必要なのは、言葉を育てあう温かい仲間。家族で言葉を育てることをお勧めしています。発音チェックし、怒る先生はいません。そして話せるようになると、実際に外国の方と交流したくなりますよね。ホームステイの受け入れ、留学、お茶会、国際交流イベントなど、色んな国の人に出会えるます。子どもは伸び伸びと、大人は、サードプレイスのように楽しい場で、多言語を楽しみます。
④続けることが大事


子どもが赤ちゃんから、成長していくように、その時々で、成長に必要な経験があります。言葉の成長も同じで、インスタントに習得というよりは、環境の中で自然に言葉を習得していくので、子ども達にとっては、いつ英語や多言語が話せるようになったのか、どうやって話せるようになったのかは、自然すぎて説明できないのです。
親は多言語の環境を創り、子どもが話せるようになっていったプロセスを見ているので、どうやったら話せるようになったのかは、わかりますが、環境の中で育った子どもは、当たり前すぎてわからないのです。
多言語LIFE・・・・電気・水道・ガス・多言語です。
マルチリンガルになるには、勉強ではなく、生活の一部にしていくと、誰もがマルチリンガルになれるのです。
以上、マルチリンガルになるために、基本的に大切な4つの要素をお伝えしました。