言葉はその国の人の心の写し鏡
今、NHKで放送中の「カムカムイングリッシュ」私も毎朝楽しみに見ています。その放送の中で、「木漏れ日」について話されている回がありました。日本語の「木漏れ日」という言葉は、英語には単語で表現する言葉はなく、日本人の自然を愛でる日本人らしい心の現れた言葉だという話でした。
その話は、とても有名で、よく私たちも聞く話です。日本人らしい表現もあれば、当然、いろんな言語にも、それを感じる表現がたくさんあります。
言葉は、その国に暮らす人の考え方、文化、政治、風土、気候、におい、いろんなことが実は詰まっていたりします。
国際的な人になってもらいたい!と願う保護者の方が多いと思いますが、
いろんな言語を聞くことは、その国で暮らす人達の心を知ることにもつながる
と思います。多様な人達が世界には暮らしています。ホームステイの受け入れも数多くしてきましたが、日本の常識が世界の常識ではないこともたくさんです。
ことばは道具だという人もいますが、私は多言語を聞いていて段々そんな風には感じなくなりました。
「ことば=人の心」
そんな風にも感じるのです。
ヒッポは今現在、21か国語が聞こえる環境にあります。それを普段聞いていて、育つ人達は、どんな雰囲気になるのかというと、
人に心を開き、柔軟で、しなやかな人に育っている
ように思います。多言語をやる意義は、ここにもありますね。
いろんな国の言葉を話すということは、知らず知らずのうちに、色んな国の人の心を感じ、世界は多様だということが体でわかっているからかなぁと思いました。
うちの次男も、ホームステイに行きました。小5でロシア2週間、小6で韓国2週間、中1でアメリカ1か月。それぞれ、その国の家族の中に、日本人たった1人で、その家族と一緒に暮らしてきます。アメリカから帰国したばかりの息子が行った言葉が印象的です。
母「ロシア→韓国→アメリカと行ってみたけど、どう感じてる?」
息子「どの国も同じだった。ただ言葉と場所が変わるだけ。そこにいるのは同じ人間だった」
という感想。中1の夏にこの言葉を言う子どもが育っているということです。これって、すごくないですか? これくらいの年代だと海外に1人でホームステイは怖くて行きたがらないのが普通。でも、生まれた時から、多言語の環境に育ち、毎年、色んな国の人が我が家にホームステイに来て、受け入れしていない時も、メンバーがそれぞれ受け入れしていたりするので、日常的に色んな国の人に会う環境で育った息子は、これだけ沢山の人と言葉に触れていると、
どの国の人も同じ「人間」
と感じるんだな~!と思いました。そう、息子にとっては「外国人」という感覚ではないのですよね。多言語を聞いて育つと、「外国」という感覚が育たないのかもしれません。まさにボーダーレス!!
だから、21言語聞いていても、「同じ人間のことば」ということでしょうか。
色んな国のことばを聞きながら、環境の中で、ことばを自然に育て、人も育つ。これからの時代、世界がもっと身近になる 時代が到来するかと思います。
真のインターナショナルな人に育つということは、色んな国の人の心を理解するということなのかもしれませんね。